第十三回バレンタイン企画
2018.02.11〜02.14実施




●企画結果発表


 質問「誰にチョコレートをあげる?」
 総チョコ数:13個


田中「投票期間わずか四日間! 『歴代大会史上で最もやる気がない』との評判だった、第十三回バレンタイン企画、結果はっぴょおおおぉぉぉう!」
山川「どこでの評判か知らないが、この短期間で13票も入ったなら十分以上だろ。ありがたいことこの上ないな」
田中「そう、たった四日で13個もチョコが……って、え、何? もう総チョコ数発表されちゃってんの? まさか、『史上最もやる気がない結果発表』まで狙っていく気じゃないだろうな、管理人?」
山川「その可能性は否定しない。が、今回は結局、俺たち以外のキャラクターが項目に追加されることはなかったし、コメントやメッセージもなかったらしいからな。発表に工夫がしにくいのも確かなんだろ」
田中「ってことはつまり、第八回以来の、俺と山川の完全一騎打ち?」
山川「しかも総票数が奇数だから、引き分けはない」
田中「さて、ここで山川よ」
山川「なんだよ」
田中「ここに、天井部分に丸い穴が開けられた、中が見えない箱が二つあります。箱の側面にはそれぞれ、『田中君へのチョコレート』『山川君へのチョコレート』と書かれています」
山川「なぞなぞでも始まりそうな導入だが、展開が読めてきたな」
田中「俺の箱の中には、俺が貰ったチョコの数だけ、オレンジ色のビニールボールが入っています」
山川「やっぱりそう来るか」
田中「山川の箱の中には、山川が貰ったチョコの数だけ、ビビッドな青色のスライムが蠢いています」
山川「何でだ!?」
田中「俺たちはこれから、相手の名前が書かれた箱を持って向かい合い、カウントに合わせて箱の中身を一つずつ取り出し、お互いの顔に至近距離から全力でぶつけ合います」
山川「運動会の玉入れ方式か、じゃなくて! 待て、今の情報を総括すると、俺はお前からビビットな青色のスライムを顔面に全力で投げつけられることになるだろうが!」
田中「大丈夫大丈夫、俺のチョコが13個で山川が0個なら、ただただお前が俺にボールをぶつけ続けるだけのイベントになるから☆」
山川「そんな分の悪い賭けに出るほど無謀じゃない」
田中「それじゃあ準備はいいな? くらえ必殺・スライムクラッシュボンバァァァァァ!」
山川「お前の手元で暴発しろ!」



田中「掃除が大変だからって怒られたので、どちらの箱にも普通のボールを入れて貰った」
山川「俺の心配より掃除の心配か、管理人。別に良いけど」
田中「あと、顔面にぶつけ合うって話を聞きつけたアルトにめちゃくちゃ叱られたので、宙に向かって投げることになった」
山川「……あとでお礼に菓子でも持ってくか」
田中「それじゃあ今度こそ、いっくぞ〜! 山川へのチョコレートぉぉぉ!」
山川「田中へのチョコレート〜(棒読み)」

田中「ひとぉぉぉぉぉつ!」

田中 ノ 
山川 ノ 

山川「ふたーつ」

田中 ノ 
山川 ノ 

田中「みいぃぃぃぃっつ!」

田中 ノ 
山川 ノ 

山川「よーっつ」

田中 ノ 
山川 ノ 

田中「いつぅぅぅぅぅつ!」

田中 ノ 
山川 ノ 

山川「むーっつ」

田中 ノ 
山川 ノ

田中「……ん?」
山川「(箱を逆さまにして振る)」
田中「やだなぁ、山川君てば、冗談キッツイぜ?」
山川「カウント、お前の番だぞ」
田中「……ななぁぁぁぁつ」

田中 ノ 

田中「……」

田中 ノ 



最終結果

 田中卓也:5個
 山川健悟:8個



田中「……………………」
山川「……以上、第十三回バレンタイン企画結果発表でした」
田中「スライムを! 誰か俺に、俺のこの手に! ビビッドな青色グチョグチョスライム十三体を! 悪しきモテ男を滅する力をぉぉぉぉぉっ!」





●「田中君と山川君」バレンタイン特別編

*「バレンタインの在り方を宣伝しよう!」



「『日本は、山川へのチョコをやめよう。』」
「は?」
「『バレンタインデーは嫌いだ、という田中がいます。その日が来ると、内心腸が煮えくりかえるという田中がいます。』」
「はあ」
「『なぜなら、毎年殺意が湧くほどチョコを貰っている山川を、どうやって懲らしめてやろうか考えたり、準備をしたりするのがあまりにもタイヘンだから、というのです。』」
「じゃあやめろよ」
「『もちろん田中へのチョコはあっていいけど、山川のチョコはなくてもいい。いや、未来永劫、ないほうがいい。そう思うに至ったのです。』」
「私利私欲百パーセントか」
「『田中を、好きになってください。タナゴディーバ」』」
「今年は某チョコメーカーの新聞広告が話題になってるらしいが、似て異なり過ぎる上に、ネタが相当ギリギリだぞ。あとメーカー名のもじりが苦しいんだよ、タナゴディーバカ」
「うぉぉぉい、『カ』が多い! さりげなく最後に『カ』を付けないでくれよ山川ぁ! あと今年も当然のようにチョコレートタワー建造してんじゃねぇよ! ギネスブックにでも載るつもりか、そんなに世界にモテカワタワーの名を轟かせたいのか!」
「それだけの長文をスラスラ暗唱できるくせに、どうして現国の試験は赤点なんだよ、ってのはともかく。今年はまた、随分と陰気で地味な嫌がらせに走ったもんだな」
「地味?」
「俺の真正面から真顔で嫌味を言う程度なら、まぁ、例年に比べれば地味なんじゃないか? って批評をする俺も俺だけど」
「そんな山川も山川だよ、録音して全校に大音量で放送してやりてぇ。でも確かに、このキャッチコピーを印字したポスターを、校内及び近隣の公共施設の掲示板に貼って貼って貼りまくったくらいじゃ、モテ男撲滅委員会の功績としては地味かもなぁ」
「そんな放送流しやがったら、二度と追試の勉強なんか見てやらな……ポスター?」
「サイズはB3とB0の二種類を、フルカラーで計百枚ほど」
「百枚?」
「ちなみにポスターデザイン及び印刷のクオリティは、美術部・パソコン部の非モテ男子部員有志たちの徹夜の協力により、ちょっとした商用レベルになってるぞ」
「……『バレンタインデーは嫌いだ、という山川がいます』……!」





 たくさんの投票ありがとうございました!







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